1/29 致命傷です!の巻♪
さて、今日から「トゥの縫い目が外れたら!」連載です♪
見ての通り、ツマ先の先っちょ、トゥの縫い目が外れてます。
ここが外れたら八方ミシンで届く範囲なら無理やり縫えん事もないですけど、側面まで行ってますので残念ながら致命傷・・・
と言う訳で!
見ての通り、ここまで外さんと縫えまへん。
でも、ついでに出来ることが一杯ありますので、悪いとこ全部直しまっせ~♪
さて、ついでにご本人さまの足に合わせて作り替えます♪
「中底を設計しなおす」言うても、クリアファイル使うて、こんな感じで骨の位置をトレースしていくと言う幻想を壊すアナログな感じで(笑)
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
1/30 底を延長するの巻♪
さて、今回はグッドイヤーウェルトで作られてるこの靴を無理やりブラックラピド製法に作り替えます。
なので、下側を延長してマッケイ式のアッパーに作り替えます。
それは何でか?
マッケイ式のアッパーの方が圧倒的に足に沿わせやすく結果が出せるからです。
そうやって足に合わせたマッケイ式のアッパーの底に合い底を縫い付けて、大きく作った張り出しの外周部分を本底と縫い付けると、マッケイの合わせやすさとグッドイヤーに近い防水性能を持ったブラックラピド製法になる、と言う訳です。
グッドイヤーウェルトのサイズ合わせはウェルトの位置決めがシビアな上に、内側の詰め物を仮に詰めて合わせんとイカンので、ちょっと難しいんですよ。
最近は敬遠してます(笑)
内側は、このように縫われてます♪
表側からは、こんな感じです。
革に埋まってて見えへんけど、矢印の辺りで縫い付けられてます♪
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
1/31 足に合わせて貼り付けるの巻♪
さて、縫うたとこを折り返すと、こんな感じになります♪
コレでマッケイ式のアッパーのように足に合わせて貼っていけます♪
このように、足に合わせて貼り付けて、「心地好い圧迫」で、ビシッと中で動かん圧力を探します。
締め具合は個人差、好みがあるので、難しいとこです。
日々、勉強ですわ。
足入れの瞬間からアカンかったら、それはもうアカンやつなんですよ。
勿論、中底やらも馴染むけど、この工程は粘り強く、慎重に判断します。
さて、あとは組み立てるだけです( ´∀`)
まずは紳士のベンズ革で合い底を作ってます♪
お客さまのお好みがゴツい感じのシルエットなんで、合い底でも厚みを稼ぐ感じですね。
勿論、曲げグセはこの時点でしっかりと付けておきます。
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/1 合い底を縫うて、本底を付けて!の巻♪
さて、用意した合い底を縫うたら本底を用意します♪
「返り」を良くする為に割りと薄めの材料で行きます♪
見ての通り、ハーフソールを貼る場所と底縫い溝を彫ったとこです♪
本底を付けたら再び山林さんに縫うていただきます。
今回は通常通りのスケジュールで無理はしてません(笑)
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/2 ヒールの高さを決定するの巻♪
さて、底縫いが上がったらヒールの高さを決定します♪
このように、前に貼る材料を挟んで高さを見ます。
多分?革二枚ぐらい。
さて、積み革を用意します。
オールソールの底材、ベンズ革を注文する時に一枚単位(半裁?)で頼んで抜いて貰ってると、こんな端材が出ます。
そこから積み革は取れるし、しかもエエ材料やし、同業さまにはオススメの買い方かも?
何かと便利ですよ♪
このように、革二枚を積んでちょうどエエ感じです。
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/3 ヒールを取り付けるの巻♪
さて、切り出した材料にプライマーN300を塗ってから貼り付けます。
ヒールの積み革は特に、キチンとN300を塗っとくと耐久性が向上すると思います。
このように、積み上げたヒールを貼り付けたとこです。
前側のカーブ、アゴ部分は先に仕上げてから貼り付けてます♪
さて、ステンレスのビスでガッチリと固定されました♪
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/4 完成♪
周囲を仕上げたとこです♪
ハイ完成♪
あえて荒仕上げの側面に着色しただけです♪
ワイルド感を重視で!
このように、前はモルターラソール、ヒールも別パーツです♪
それぞれに部分修理出来ますのでメンテナンスの料金はオールソールよりも格段に安上がりです。
「トゥの縫い目が外れたら!」連載終了です♪
ほなー!(゜ロ゜)