痛くて履けないALDEN♪

11/7 痛くて履けないの巻♪

頑張っても馴染まない画♪

さて、今日から「痛くて履けないALDEN♪」連載デェイス♪

非常に人気の高いALDEN。

コードバンはアッパーに向かんやろって思いつつ、愛好者の為にはバンガリマース(笑)

こんなん合わんかったら地獄ですよ!

ダブルソールやし、「返り」悪いし。

ソールが曲がらん=踵もズル剥けになる傾向が多いです。

今回も「足に合わせて作り替え」ですよ。

当店のスタンダードメニュー。

とりあえずバラしましょう♪

分解はしやすい画♪

ALDENは雑です(笑)

リブテープのホッチキスが鬱陶しいですが、古き良き訳分からん爺さんの作った靴とかよりは遥かにマシ。

あっという間にバラせます。

使えるやつは使うで!な画♪

ALDENを愛する人々はオリジナルパーツを有難がる傾向が強いので、丁寧に使えるようにバラしてます。

足の振りによっては結構流用出来ますからね。

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

11/8 親指側を詰めるの巻♪

親指側のウェルトを外す画♪

さて、余ってる親指側のウェルトを詰める準備です♪

斜め皺が起こってる=余ってるサインです。

足入れしてもらった時に詰め幅を確認しときます。

で、掬い縫いを外して行ってます♪

ガッツリ開けられた画♪

想定内ですけど、コレぐらいは開けんと自然なカーブを作れんので、しゃーなしです。

そんなに手間は変わらんし(笑)

掬い縫いのやり直しな画♪

ウェルトを外した時に反対側の端っこにあるリブテープも一緒に外れます。

掬い縫いしてあった穴の位置はアッパーを多少詰めても、そんなには影響しません。

なので間のアッパーだけ詰めて、リブテープの元の穴を探って同じ穴に落としてしっかりと縫い付けて戻していきます♪

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

11/9 掬い縫い完了の巻♪

無事、縫い上がった画♪

外側からウェルト、アッパー、リブテープの順で並んでるんですけど、真ん中のアッパーのとこだけ余ってるのが判ります?

余ってる部分が飛び出してる画♪

こっちから見ると、こんな感じ♪

要らんとこを切り取った画♪

たったのコレだけやけど、ダブついてたら変なシワが寄りますし、何よりホールドされないんで前に突っ込んでしまいます。

画像は切り取ったアッパーの表地、裏地です♪

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

11/10 まさかの靴下違う事件(笑)の巻♪

足合わせ中な画♪

足合わせの時は必ず「その靴を履く時の靴下」が鉄則なんですが・・・

お客さまは、ちょい分厚い靴下を履いて来られてたので、後日仕切り直しに!

アイヤー(゜ロ゜)

なるほど、そりゃどうやってもこうなるか(笑)

中底がはみ出てリブテープが見えてしもてます♪

ついでに足らん容積を増やそうな画♪

この方はいわゆる「寝指」と言う症状でもあります。

鍛えた方がエエんかも?ですけど、仕切り直しのついでに出来る限り容積確保しときましょかと言う事で♪

ウェルト外すんって慣れると大した事無いんてすよ(笑)

大昔はウヘェ!でしたけど。

こんぐらい出したい!な画♪

点々と痕が残ってる所が元のウェルトのライン。

コードバンなんで、今の所はキッチリ痕が残ってるけどメノウの棒とかで擦ると目立たんようにはなります。

出したいけど継ぎ目は出したくない。

それを実現する作業に入る所で明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

11/11 小指側を延長するの巻♪

当て革が作られる画♪

似てないけど近い色の革を当て革にします♪

殆ど見えへん予定なんで判らん判らん(笑)

反対向けに貼り付ける画♪

漉いたとこは縫い付けて折り返す形になります♪

両足同じように貼ってます。

ナイロンタフタが用意される画♪

mont-bellの寝袋の外側のナイロンシート、ナイロンタフタです♪

当店ではガチで寝袋をバラして使うてます。

コレは割りと希少部位かと(笑)

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

11/12 引き続きアッパーの延長の巻♪

折り返し式で縫い付けられた画♪

いやー判りにくい(笑)

ナニをやっとるんやコレは!みたいな画ですいません。

確実に3ミリは出てます♪

延長した部分が縫い込まれた画♪

ナイロンタフタを挟んで折り返して見えるか見えへんかギリッギリのとこまで出して掬い縫いをやり直してあります♪

断面が違うとこだけが延長されてます♪

表から見た画♪

あえてウェルトを開けて、良く見える角度から撮ってます♪

フツーにしてると見えへん感じです♪

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

11/13 峠は越えたの巻♪

仮止めと言う名のガチ止め(笑)な画♪

グッドイヤーは仮止めでは足入れした時、体重乗せた時にリブテープが外れて、よー判らんようになってしまう事が起こりがち。

しかし、今回は仕切り直し。

散々触って調整してるんで、自分の感覚を信じてガチ止めで行きました。

中底はその時の学習も入ってるんで、少し修正してあります♪

一発オッケーな画♪

コレ、動画で撮ったんですけど、お客さまのリアクションがデカ過ぎて面白かったです(笑)

一発でイケて良かった〜

甲周りバシィ!な画♪

前に突っ込まず、指先にゆとりがあるフィットになったようです。

あぁ良かった、こんなん二度と外したくない(笑)

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

11/14 コルクを詰めるの巻♪

合わせ終わったら組み立てな画♪

無事、足合わせが終わったら後は簡単♪

組み立てに入ります。

まずはコルクの型を取ってます♪

左右別パーツな画♪

毎回ですけど、作り替えに伴って足合わせをすると左右差が出ますし、コルクは左右共通の部品では無理です。

片方ずつ、ちゃんと型取りして切り出してます♪

削って均した画♪

断面にもシッカリとN300+をコーティングしてからコルクを貼り付けてガンガン叩いて馴染ませてから削って均してあります♪

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

11/15 ミッドソールを再利用するの巻♪

切り込みが入れられる画♪

不可能かと思われたミッドソールの再利用ですが、ここをこう言う風に切り取ると、どうにか収まりました♪

出し縫いが掛かるので強度的な問題は無いでしょう。

無事収まった画♪

全体も周囲もボンドを点々と塗ってるの判ります?

ほぼ縫いだけで止まる感じで行くと「返り」が良くなるんで。

このやり方は大昔に、ユニオンワークスのキング中川さんがやってはった「ズレ自慢」ミッドソールが糸だけで止まっててそれぞれの底がズレて、よー曲がる!みたいな画像がヒントになってます。

ホンマはどうやってんのか判らんけど~(笑)

底付け完了な画♪

ミッドソールに切れ目は入ってますが、コルク層にN300+を塗り込んであるので防水性能は大丈夫です♪

と言ったところで明日に続く!

ほなー!(゜ロ゜)

11/16 底縫いを掛けるの巻♪

溝彫りされた画♪

ダブルソールやしまぁまぁ分厚いです。

溝彫りしたとこを山林さんに持って行って、出し縫いを掛けてもらいます♪

我らが山林さんな画♪

底縫い屋さんの山林さんです。

一日中、色んな靴の底を縫うてはります。

山林さんあっての「かわごし」です。

全国の修理屋さん、靴屋さんもたくさんお世話になってます。

縁の下の力持ち。

どアップな画♪

ここまで寄ると小さいガス火で温められてるのが判ります。

そして、こんな感じで底縫い糸は溝に収まって行きます・・・

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

11/17 組み立てましょうの巻♪

ハーフソールの型取りな画♪

さて、縫い上がったら組み立てましょう♪

ハーフソールの型取りをしてます♪

コレも元の部品な画♪

ヒールベースも元の部品です♪

コレは全く問題ナシ!

ネジ止めな画♪

次にバラす時に圧倒的にダメージの少ないネジ止めです♪

リング釘とかの保持力が強い釘って本体傷みますし。

絶対にネジの方がエエと思います。

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

11/18 完成♪

元の中敷きを戻す画♪

ALDENの元の中敷きを戻します♪

今回はクッション材も、そのまんまでイケました。

ハーフソールが貼り付けられた画♪

ハーフソールは少しでも返りの良い1ミリで。

ヒールはフレッチャーヒールの1センチのやつです♪

完成♪

ハイ完成♪

ヒールはビス止めしてあります♪

踏まずの部分がグィーんと入ってるの判ります?

全体的に細くなって絞られてるけど小指側だけ出てると言う、割りと特殊な部類に入る足合わせでした♪

どうしても合わん市販靴は、こうやってバラバラにして組み立て直せば足に合わせる事が可能です♪

そもそも、ご自分の足のサイズ、ワイズをご存知無い方の方が大多数。

足の計測アドバイスは無料でやってます。

いっぺん測りに来て下さい♪

「痛くて履けないALDEN♪」

連載終了デェイス♪

ほなー!(゜ロ゜)