1/15 曲げた時にクラックが入った!の巻♪
さて、今日から「靴のクラックを埋める♪」連載です♪
見ての通り、深めのクラックが入ってしもてます。
所謂、アッパーの革のひび割れです。
何と東京から神戸に帰省中に、ご来店頂きました。
神戸もメチャメチャ遠いがな~(´Д`)
嬉しいです~
クラック修復に関しては長年研究を続けて来ましたが、近年の凄いプライマー、N300+の存在無くしては成し得ない修理方法です♪
どんだけN300好きやねん(笑)
まずは脱脂です!
この工程はとても大事です。
後の食い付きにメチャメチャ影響が出ますので、仕上げの技術云々よりも、最重要な工程かも?
クラックが出来てしもた!って時には、くれぐれも、ご自分で何か対処しようと余計なモンは塗らんといて下さい。
とにかく、何もせんと持ってきて下さい(゚Å゚)
脱脂は親の仇のごとく、谷の谷の奥の奥の方までしつこくしつこく(笑)
さて、深いクラックの「谷にだけ」N300を塗りたいところですが、そんなん無理なんで、出だしはザックリ塗り込める感じです。
周囲に沢山のシワが入ってるのは、アッパーの革の一部を替えてしまわんと直りません。
この構造やったら前のブロックごと替えられるやん、替えてしまおうよ~
って思いましたけどウェルト外したり、何やらかんやらで、前だけで4~8万ぐらい掛かると思います(笑)
今回、見た目に目指すのは割れた谷にだけ強靭な弾力性を持ったN300+の膜で閉じて「深いシワの1つ」のように見せる事です。
この時に、ついでに下の方にあった細かいクラックもついでに埋めてしまいます♪
コレ、手順書いてても現物の乾燥具合とか、周りのはみ出たとこを馴染ませながらMシンナーで拭き取るとか、コツだらけの方法が果たして伝わるのか?
模型少年の技術がオッサンになって役立つ日が来るとは思わなんだ( ´∀`)
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
1/16 N300を谷だけに残すの巻♪
さて、完全硬化の前、ある程度の溶剤が蒸発したところで周囲の拭き取りをします♪
シワの谷にだけ残していく感じで丁寧に!
N300は、Mシンナーでないと溶けないんですけど、量が多過ぎても剥がれる原因になるので、ホンマに加減が難しいんですよ。
見ての通り・・・いや、判りにくいですね(笑)
埋めたところとシワの継ぎ目を取り去りつつ、馴染ませつつ、しっかり押さえます。
完全に乾くとイカンので、程よいところ。
付きっきりです(笑)
さて、完全に硬化するまで放置してから、紙ヤスリでN300の表面を「深いシワの1つ」のように整えます。
この段階で、よーく観察してシワの山部分にN300が無い状態かどうか見極めます。
その上で削り取るのか?溶かして取るのか?
それは表面の状態次第で臨機応変に。
シワの谷のN300が少なければ再び盛って、作業を繰り返します。
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
1/17 完成♪
接合が上手く行くと、こんぐらい曲げても平気やし、内側からグイグイやっても大丈夫です。
N300の強靭な膜のおかげで、現時点ではかなり良い結果を出せてます。
でも、ホンマはアッパー一部交換の方が良いと思います(笑)
ハイ完成♪
見ての通り、小さいクラックも全部閉じました♪
お客さまの滞在期間の都合で急いでやりましたが、ホンマは二週間程度のお時間を頂けるとありがたいです。
「靴のクラックを埋める♪」連載終了です♪
ほなー!(゜ロ゜)