ハーフソールが貼ってある靴を革底に戻したい♪

11/8 ハーフソール嫌やねんの巻♪

ハーフソールが気に入らない画♪

さて、見たところ特に問題はありません。

しかし!このハーフソールが貼ってあるのが気に入らん。

ゴムのかかとが気に入らん、との事です。

元々、革底やったから革底に戻したいとのご要望でございます♪

外してみたら革底のようで革底じゃなかった画♪

よくある事ですが、塩ビの一体成形のベースに革が乗せてある「なんちゃって革底」でした。

何とも残念な構造ですので、キッチリ作り替えます!

元のやつよりエエもんにしまっせ( ゚Д゚)ゞ

と言う訳で、早速外周の大きさで型どりした合い底を作ってます。

そう、ブラックラピド製法に作り替えます♪

シャンクが外れてる画♪

コレもよくある症状ですけど、シャンクと言う靴の背骨にあたる重要なパーツが外れてます。

勿論、しっかり付け直しまっせ~!

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

11/9 中底と本底を用意するの巻♪

シャンクを固定した画♪

さて、中底の重要なパーツの続きです。

シャンクの端をカシメでガッチリ固定したとこです。

中底が出来上がった画♪

新しい中底の下側に先ほどのシャンクを固定したファイバー芯を貼り付けたら中底を戻します。

ファイバー芯の裏側に元の位置の痕跡が残っているので、同じ位置に貼り付けていきます♪

本底を用意する画♪

次は合い底と本底を用意してるとこです。

今回も一発で二回の底縫いをする予定なんで、予め作っておきます♪

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

11/10 合い底を作るの巻♪

合い底と本底を重ねて仕上げてる画♪

さて、画像は合い底と本底を靴底の立体に沿うように貼り合わせてザッと仕上げたとこです。

ベタっと平面で貼ってしまうと、当然、後で合いません。

で、この時点で合い底のアッパー下側で隠れてしまう部分の着色とワックス掛けも済ませておきます♪

一旦剥がしてスリットを入れる画♪

ブラックラピド製法は合い底、本底が二枚重なるので、どうしても「返り」が悪くなります。

と言う訳で、今回は特に!

高齢の方なんで、一旦、本底だけ剥がしてスリットを入れてます。

オールソール直後の新品のうちは前が曲がりにくくて、馴染むのに時間が掛かるとつま先を傷めたり、腰裏が擦れて痛くなったりする原因になるんで、ちょっとでも返りを良くする為の工夫です。

ご本人さまの関節の痕跡からスリットの角度は割り出してます。

メーカー製でもたまにスリットが入ってるやつはあるんですけど、そんな角度で足曲がらんやろ?ってやつばっかりです(笑)

合い底が貼り付けられた画♪

このように、縫い糸の溝を彫って貼り付けたところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

11/11 底縫いの巻♪

朝の楽しみな画♪

さて、いきなり関係ない画像からですが、定休日の早朝の楽しみです♪

煎りたて、挽きたて、淹れたてのコーヒーです。

最近はコーヒーオイルをキチンと透過してくれる、ステンレスのメッシュフィルターで淹れてます。

ドリップは勿論、三分以上四分以内で収めてます。

他の記事でも語ってますが、コロナ禍でサボり気味やった焙煎も新たな技を生み出して楽チンになりました。

ご自分でコーヒー豆の焙煎をされる方ならお分かりかと思いますが、煎りが浅いほど生焼けを回避するのは難しいです。

そこで、低温のオーブンで長時間予め火を通してから強火の直火で仕上げ煎りをすると、生焼けの失敗がありません。

以前は生焼けを判別して、ハンドピックが必須でした。

まだ色々試してますが、110度で2時間ほったらかしで、熱いうちに仕上げ煎りしてます。

ちなみに、「かわごし」のオーブンはその昔、北村みそ4代目の奥さまにいただいた、お古のオーブンをまだ使ってます。

味噌ジイ&天国のマダムありがとう♪

まだ大事に使うてるで~(笑)

山林さんに縫うていただいてる画♪

当ホームページではお馴染み、全国の靴修理屋さん、靴職人の強い味方、底縫い屋さんの山林さんです。

合い底の1回目の縫いです♪

縫い付けの終わった合い底にボンドを塗り付ける画♪

今回も1回の来店で2種類の底縫いを掛けていただくので、予め用意しといた本底を現場で貼り付けます。

画像は周囲をキチンと一周、真ん中は点々と塗り付けてあります。

真ん中のベタ塗りは止めといた方がエエと思います。

本底が用意された画♪

こちらの本底には溝が約6ミリの場所に彫られ、貼り付ける面に7000+と言うボンドを塗って完全に乾かして持っていってます。

ちなみに、底の「鳴き」を回避するためならN300全面塗りでもエエと思います。

縫い上がった合い底側に7000+を塗り付けて、改めてサッと周囲だけ塗り直して半乾き程度で貼り付けられるんで作業が早いです。

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

11/12 本底を縫い付けるの巻♪

本底が貼り付けられた画♪

さて、無事に本底が貼り付けられました♪

今回はあんまりズレんかったと言うことは回数をこなせば多少なりと上達するんかな?という事で(笑)

出し縫いを掛けていただく画♪

同じような画ですが、ミシンが違うんですよ。

よーく見て比べてみよう(笑)

二回縫い完成な画♪

アッパー本体に縫い付けられたウェルト代わりの合い底の張り出し部分に出し縫いで本底を縫い付ける。

ブラックラピド製法の肝の部分はコレでおしまい♪

あぁホンマもんの縫い目ってカッチョエエなぁ(笑)

と言ったところで明日に続く♪

11/13 ヒールを組み立てるの巻♪

半革ラスターを組み立てる画♪

さて、次の作業はヒール周辺です♪

当店で使ってるのは、岡山県のslow tempo葉原さん、別注の半革ラスターです♪

テストを繰り返し、吟味された素材で作ってはります。

同業さまで興味の有る方は、葉原さんに問い合わせてみて下さい♪

エエ材料やで~( ´∀`)

ヒールを組み立てて、傾斜を合わせる画♪

半革ラスターとヒールの積み革を組み立ててみて、オリジナルの底のヒールの角度に合わせて調製してるとこです。

組み上げて仕上げた画♪

画像は、積んだヒールをステンレスのビスで固定して周囲をサッと仕上げたとこです♪

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

11/14 完成♪

完成♪

ハイ完成♪

茶色のコバインキとフィラーワックスで特に難しい事はしてません。

ホンマはハーフソールは貼っといた方がエエのはエエんですけどね。

革底はロマンなんですよ( ´∀`)

飾り釘な画♪

よく減る部分には飾り釘を打ってあります。

滑らんようにお気をつけ下さい!

横から見た画♪

元の底の高さと殆ど同じに仕上げました。

もう樹脂製の上に革が貼ってあるやつではありません。

正真正銘、縫い目もホンマもん。

革底に戻りましたよ!

大事に履いてください♪

「ハーフソールが貼ってある靴を革底に戻したい♪」

連載終了です♪

ほなー!(゜ロ゜)