2/6 足に合わせて作り替えるの巻♪
さて、今日から「足に合わせて作り替える♪」連載です♪
この靴をベースに・・・
見ての通り、相当に細身の骨格のお客さまの足に合わせて作り替えます♪
触ってみると周囲で1.5~2センチはデカかったです。
さて、バラバラになりました♪
今回はグッドイヤーウェルト製法の靴をブラックラピド製法に作り替えます♪
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/7 アッパーの下側部分を延長するの巻♪
さて、こう言う部品を切り出します♪
補強材のナイロンシートとアッパー外側に似た質感の革のオビです。
このように、端っこだけにボンドN7000+を塗ります♪
こちらは矢印のところをグルリとボンドが塗り付けられています。
グッドイヤーウェルト製法のウェルトが全て取り去られたアッパーの下側部分の内側に補強材を貼り付けるためです。
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/8 延長したところを縫い付けるの巻♪
さて、ウェルトが有った場所の内側にナイロンシートが貼り付けられました♪
このように、内側に向けて下の端ピッタリのところに貼ってます。
見ての通り、次はアッパーの外側に革のオビが貼り付けられました♪
この工程では、元の掬い縫いの痕をガイドに、少しズラして貼り付けてます♪
さて、無事縫い上がりました♪
ここからどないすんねん?と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/9 中底を設計しなおすの巻♪
このように、縫い目が内側に来ます♪
内側のナイロンシートのオビも同じように折り返して貼り付けておきます♪
さて、次は中底を設計しなおします♪
見ての通り、お客さまの平面足形は内側が真っ直ぐで、外に振った足の形をされています。
一方、元の中底は大きく内に振った形をしています。
でも、おそらく中身は宮城のやつなんでストライクゾーンは広く、良くできてると思います。
この方のように合わんかったら、結局は痛くなる、もしくは履き心地が悪くなるし、足に合わせて作り替えんとアカンねんけど。
平面足形の骨の位置を参考にクリアファイルを置いてザックリと描いてるとこです。
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/10 お客さまの足に合わせて行くの巻♪
さて、新しい中底をアッパーにはめこんで・・・
このように、足に合わせて作り替える工程のクライマックスです!
とか言いながら、体重を乗せてみて「心地好い圧迫」を足に巻いて貼り付けながら試行錯誤の末、エエ感じになったところで撮影してます(笑)
さて、次は合い底を作ります♪
ウェルト代わりの張り出しが必要なので、その分の幅の外周を確保するように描いていきます♪
幅広のセロテープはマッキーで描いたシルエットが確認出来るしエエでしょ?
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/11 合い底を付ける前に!の巻♪
さて、合い底を付ける前に、その中身を色々とやっていきます♪
お客さまがお持ち込みになった靴はマーガレット・ハウエルの半敷きが入ってましたけど、おそらく中身は宮城興業のやつです。
何足もバラしてるんで、多分そうです。
と言うか、シャンクの鳴き防止、脱落防止の意味合いのある、スチールシャンクを革でサンドイッチした、この構造は素晴らしいです。
コレは優秀な構造なんで、スチールシャンクを入れる時はパクってます(笑)
で、それを細くしたかかと周りに合うように切り取ってる画です♪
このように、収まりました♪
さて、詰め物です。
吊り込んだアッパーと中底はどうしても段差があるんで、それを埋めるためと防水の意味合いでコルクが入ってたり、スポンジが入ってたり、メーカーによって様々です。
今回はブラックラピド製法なんでマッケイ製法よりは遥かに防水性能は高いです。
と言う訳で、今回は「歩行性能重視」で足当たりの良いオリンピック級のクッション材です。
オリンピック選手の靴とかを作ってる「藤原化工」と言うとこで特注してる材料です♪
社長曰く「オリンピック級やで!」
だそうです(笑)
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/12 合い底を付けるの巻♪
さて、幅広のセロテープでトレースした形をベンズ革に貼り付けて仕上げたとこです♪
着色はこの時点でやっときます♪
よーく見てみて下さい♪
アッパーの下側の延長された部分がウェルトの部品のように見えるでしょ?
パッと見て、元々がグッドイヤーウェルト製法やったなんて判らん判らん(笑)
この方法のメリットはアッパーをマッケイ製法の形に一度作り替える事で足に合わせて巻いて行く作業がメチャメチャやりやすく、結果が出せます。
この日は他に沢山縫うていただいてたので山林さんの縫うてるシーンはアリマセン(笑)
合い底をアッパーの中でガッチリ縫うたとこです♪
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/13 本底を付けるの巻♪
さて、合い底を縫い付けたら次は本底を貼り付けます♪
念のため、底縫い糸にはN300を浸透させてから貼り付けます♪
コレでアッパーのミシン穴からの浸水の心配はアリマセン。
次は本底の縫い付けです♪
ウェルト代わりとなる、アッパーの合い底の張り出し部分に出し縫いを掛けます♪
本底は元々ダイナイトやったんで、新しい底もダイナイト指定やったんですけど、足幅が細過ぎて底縫い溝がデザインにちょっとカブってしもてるのは、しゃーないなぁ。
このように、縫い目が入ると元の構造であるグッドイヤーウェルト製法っぽく見えます。
判らん判らん(笑)
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/14 完成♪
さて、ダイナイトは縫い上がったらヒールを取り付けて仕上げるだけです。
仕上げ機で仕上げて、気になるとこは手作業でやってます♪
ハイ完成♪
ちなみに、ダイナイトヒールは元の部品を移植させていただきました♪
積み上げの革もエエやつ使ってはるし。
この技術が気になる方、見たけどよー判らんって方は「足に合わせて作り替えたい靴を持って」、お気軽にご相談下さい。
足に合わせて作り替えるのに最適なのはフェラガモとかバリーとかアッパーをキッチリ作ってるけど、底は接着だけのセメント製法やん!みたいなやつです。
アッパー以外はエエもんに作り替えますし、中古品やったとしてもアッパーにダメージが無いエエやつを選んで下さい。
セメント製法、マッケイ製法の靴は足に合わせて作り替えは、やりやすいです。
足に巻いて中底を貼り付けて行くんで。
そこから、この修理例のように更にブラックラピド製法に作り替える事も、やりやすいです。
何か痛いとか履きにくいとか、そんな悩みを無くして行きたいと願ってます。
コレからも良い結果を出して行けるように精進します。
「足に合わせて作り替える♪」
連載終了です♪
ほなー!(゜ロ゜)