市販靴を足に合わせて作り替える♪

4/17 ア・テストーニをベースに♪の巻♪

ア・テストーニな画♪

さて、今日から「市販靴を足に合わせて作り替える♪」連載です♪

依頼者は兵庫県の某市からお越しの方です。

いつも遠い所ありがとうございます!

( ゚Д゚)ゞ

靴とは「妥協を探す」ものです。

特に市販靴は。

足長、ワイズを知って近いモノを探すのがフツーです。

しかし、許容出来ない程に靴の設計上の骨の位置とご本人さまの骨の位置が違う場合は別です。

骨の位置が間違ってる靴は「中敷きでどうこう」出来る訳が無いし、絶対に無理です。

ご本人さまの骨の位置も見ないで闇雲に分厚いの突っ込んだらエエなんて発想、◯◯のやることです。

と言う訳で、ご本人さまの骨の位置に合わせた新しい中底を設計し直し、足に合わせて作り替えて行きます♪

当店考案の方法なので、一応、世界で唯一の技術です。

20年以上前、研究を始めた当初は「ビスポークにどんだけ迫れるか?」

を目標にした技術やったんですけど、最近は痛くて履けない「雰囲気たっぷり、なんちゃってビスポーク」を足に合わせて作り替えをよくやっています。

実は、わたし自身もビスポークって凄い筈!って幻想を抱いていた1人です。

でも、今は。

・・・神など居らぬ!(゚Å゚)

みたいな(笑)

神様、居られたら是非とも降臨して下さい。

今回は、このア・テストーニをベースに足に合わせて作り替えまっせ~♪

中敷きは移動希望♪

この中敷きは新しい中底を作り替えても上に持ってきます♪

キレイな色ですもんね。

マッケイは簡単にバラバラやで~♪な画♪

さて、縫い糸を切ったら底は割りと簡単にバラバラになります♪

それだけ底縫い糸って重要なんですよ!

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

4/18 中底を設計し直すの巻♪

サクッと描かれる画♪

さて、早速新しい中底の型紙を作ります♪

このように、平面足形を取ったところにクリアファイルを乗せて骨の位置に合った中底を描いていきます。

昔はあーでもない、こーでもない、みたいに悩む事もありましたが、最近は割りとスッと描けるようになりました。

足の形や柔軟性が特殊過ぎない人、この方のように自分なりのフィット感が磨かれてる方は楽です♪

初めての方は「未知の感覚」かも?なんで、難しいかな~

何べんでもやり直しますけど。

型紙を転写する画♪

こんな感じで型紙プレートで材料に転写して行きます♪

中底の外周が出来上がった画♪

二重式で両足分、計四枚を一気に仕上げたとこです。

メチャメチャ細いなぁ(笑)

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

4/19 足に巻いて組み立てるの巻♪

ファイバー芯が移植された画♪

ア・テストーニのファイバー芯はしっかりしてるんで、再利用します♪

グズグズのしょーもないやつの場合はスカッと作り直しますが(笑)

後ろ半分だけ仮止めされた画♪

さて、準備完了です♪

このように、後ろ半分だけ固定してご本人さまの足に巻いて組み立てて行きます♪

サイズ合わせ完了な画♪

ご本人さまの足に巻いて、サイズ合わせ完了しました♪

見ての通り、驚愕のシルエットになりました。

細っ!

ちなみに、元々の足長は大きすぎたんでワイズのみ合わせて作り替えてあります。

縦を詰めるとデザインが必然的に変わるし、飛躍的にやることが増えて、作業の値段がベースの工賃プラス二万~三万円ぐらい上がってしまいます。

捨て寸がありすぎると躓きやすいですが、ここは妥協でも良いかも知れません。

とにかく、ワイズが一番大事なんです!

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

4/20 合い底を作るの巻♪

合い底の型どりをする画♪

さて、サイズ合わせ完了したら、詰め物を詰めて、合い底の型どりをします♪

詰め物は当店ではお馴染みのオリンピック級の凄いやつです(笑)

めっちゃ曲がるで~♪な画♪

見ての通り、メチャメチャ足に付いてきます♪

中底の前半分を薄く作ってあるので、関節の動きを邪魔しません♪

合い底が出来上がった画♪

さて、今回はブラックラピド製法です♪

合い底を一旦アッパーとマッケイ縫いで縫い付けてから出し縫いを掛けます。

その分、一回り大きめに張り出した形の合い底が作られたところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

4/21 合い底を縫い付けるの巻♪

ウェルト代わりの合い底な画♪

さて、赤いマッキーのラインに注目!

踏まずと外踏まず周辺は内側に絞ってます。

アッパーの立体を邪魔しないように、こんな感じになってます♪

合い底が縫い上がった画♪

こんな感じに縫い上がりました♪

次は本底を貼り付けます♪

JRの金印な画♪

普段取り扱ってないJRの金印です♪

当店に在庫してなくても、コレを使いたい!って言うてもろたら昴にあるモン、同業さまに分けて貰えそうなモンやったら取ります。

思ったより「返り」も良さそうやし、革底マニアにはオススメかも?

・・・結構、高いけど(笑)

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

4/22 出し縫いを掛けるの巻♪

チャネルを切る画♪

さて、本底が付いたらチャネルを切ります♪

チャネルとは伏せ縫い。

誰が考えたんや(笑)

このように、外周を切っていきます♪

切って起こして溝を彫る画♪

見ての通り、切って起こしたところに底縫い溝を彫ったとこです♪

山林さんに縫うていただく画♪

さて、底縫いです♪

こんな感じで伏せた場所を縫えるんですね~

誰が考えたんや(笑)

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

4/23 伏せ縫いを閉じるの巻♪

縫い上がった画♪

さて、切って起こしたところを縫うた直後です♪

コレを・・・

チャネルを閉じる画♪

こんな感じでチャネルを閉じたら・・・

コクり棒?な画♪

さて、見慣れん棒です。

たまたま店に遊びに来ていた鶴ちゃん(いっかど 鶴田健一さん)のコクり棒(下)を見せてもろて、即パクり。

そこら辺に転がってたハンマーの柄で作りました♪

コレ、めっさ便利やん。

もっと早く教えてやー!(゚Å゚)

んで、どう使うねーん!と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

4/24 ヒールを取り付けるの巻♪

何と!ハイパーVシート!な画♪

さて、どう使うねーん!とか言うてたコクり棒は置いといて(笑)

ヒールを用意します♪

お客さまの指定は、何と!ハイパーVシートですよ!

滑るもんと滑らんもんの共演・・・

この発想は無かった(゚Å゚)

ヒールビスは3本な画♪

ステンレスのヒールビスです♪

今回は面積の都合上、3本です♪

コクり棒が使われた画♪

さて、シレッとチャネルが閉じてます。

コクり棒の柄の部分でゴシゴシやるとメチャメチャやりやすいです。

それとコクり棒の端っこは、出し縫いの前に寝てるウェルトを起こすのに使います。

同業さまで持ってない人は、ハンマーの柄を削って作りましょう♪

山林さんに持っていくと、たまーにペンチでグイグイやられてしまう事があるので、コレを持参して山林さんに渡すと名物のペンチ痕が付きません。

鶴ちゃんはハンドソーン以外の時に、たまに山林さんに持って行きます。

その時にコクり棒持参なんですね~

知らんかったわ(笑)

と言ったところで明日に続く♪

ほなー!(゜ロ゜)

4/25 完成♪

貴重品で染められる画♪

さて、仕上げたら貴重品のサンエッチのローインキで染めます♪

もう手に入りません。

オンリーワンの仕上がり。

コレ無くなったらどないしょー(笑)

完成♪

ハイ完成♪

滑る革底と滑らないハイパーVシートは一体どんな履き心地なのか?

ご本人さま登場な画♪

足長がそもそもデカいんですが、ワイズを合わせるとかなりマシに履けるようにはなります。

その後、安全に歩けてるのか少し心配です。

グリップ感の違いを乗りこなせてますかー!?(笑)

「市販靴を足に合わせて作り替える♪」

連載終了です♪

ほなー!(゜ロ゜)