1/28 6年前の出来事の巻♪

さて、今日から「トゥの交換ついでに「足に合わせて作り替え♪」連載デェイス♪
この方は、約6年前にご来店された時に足の測定をして、その時に靴のダメージが大き過ぎて修理するより新しく買った方が良いですよ!とわたくしに言われたそうです♪
修理屋に修理すんなと言われる店(笑)
・・・そして、その時に測った縦の寸法とワイズを元に買った靴がコレ!
しかし、縦のサイズとワイズが近くても「振り」の相違でこうなるって事がハッキリ判る状態ですね〜
靴の設計が「内振り」で、履く人の足の形が「外振り」の場合に起こるダメージと言うモンが判り易い教材かも!
この辺りをお勉強しましょう♪

慣れてると大変判り易い痕跡なんですけど、親指の付け根の下が余ってて、小指側がパツパツです。
アッパーの小指側にクラックが入ってる人は殆どが「振り」の相違が大きい時に起こりがち。
この靴の場合はアッパーに起こるクラックのトラブルより、デザイン上の継ぎ目が圧力に弱いせいでこうなったと言う事です。
「壊れたところの原因から直す」
と言う訳で、履く人にとっての中底の形が間違ってると言う根底からの問題。
土台が間違ってたら、かかと周りにゆとり持たせて誤魔化すしか無いんやろなぁと思います。
もしくは設計した人が何も判ってないんか、どっちなん?(笑)

原因はもう明らかなんでスカッと外して直してしまいましょう。
シンプルなデザインなんで簡単デェイス♪
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
1/29 トゥを作るの巻♪

デザインした人は「振り」の相違による圧力なんぞ気にも止めんかった事でしょう。
誰が履くか判らんやつではムズい。
オーダメイド以外では止めといた方がエエ継ぎ目の場所やと思います(笑)

最近、指のパワーが足らないので無理せず、濡らしてフェニックスプロの加脂剤を混ぜた水に漬け込んで柔らかくしてから吊ってます。
誰か代わりに吊って〜(笑)

湿ってると漉きも失敗しにくいと思います。
銀面がパサパサな硬いやつほど有効な気がします♪
今回は折り返し部分も縫い付ける時に負担が大きいし、濡れたまんま作業をさっさと進めたい(笑)
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
1/30 トゥの部品を加工するの巻♪

折り返し部分は大きめに、周りはこんなモンで。

ピシッと折り目を折り畳んで癖を付けときます。
濡れてると何もかもやりやすい。
潤いって大事(笑)
この時点で縫い付ける時に折り返しのとこにマーキングしときます♪

まだ湿った状態です。
はよーやらんと乾いてきて、また湿らせんとイカンようになるんで素早く!
モタモタして後で湿らせて、どうもなってない場所に浸透してシミになったら仕事増えますし(笑)
コレ、冬場は無理し過ぎると指先割れてくるんですよ。
ツラかった・・・
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
1/31 トゥの部品を縫い付けるの巻♪

靴作ったことも無いし、習った事も無いんで判らんのですけど、やり方合ってるんかな(笑)

マーキングしたとこを縫い付けるのを撮ってないと言うか、撮る余裕が無いと言うか(笑)

そして、吊り込みまで終わってるんですけど、ここでわたくしの指の限界が来て仕切り直し。
後日、また湿らせてから片方を吊りました。
誰かCM関節症直す方法考えて下さい(笑)
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/1 壊れたところの原因から直すの巻♪

諸悪の根源。
靴を作ったことも習った事も無いから判らんけど、コレは明らかに間違ってると思うんで自分なりに編み出した設計に作り替えます。
知らんけど、痛くないとか壊れにくいとかの結果を出せる事が1番大事(笑)

誰かの教えをフワッとした理解のまんま誰かに伝えると、その先でまたフワッとした理解で伝言ゲームが始まって、疑いもせずにスタンダードやと思い込んでるんかいなと思います。
常に自分自身すら疑って、真実を見極める目が欲しいと切に思います。
それ、合ってるん?って。

この形の方がアッパーで足の骨を包んだ時、体重乗せた時にしっくり来ると思うねんけどな。
知らんけどな(笑)
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/2 強化中底の巻♪

仮で入れても、こんなにシルエット変わるねんで〜♪
左が元の中底。
右が新しい中底。

中底の容積に余裕が無い時(人によります)は薄いベンズの床革とかで作ります。
そもそもベンズの床革なんで繊維は強いけど、信用しません(笑)
コーデュラナイロンを巻いて、太い底縫い針に耐えられるように作っときます♪

大量生産のモンで、こんな事やっとったら儲かる訳ないです。
大量生産で無くても儲かる訳ないです(笑)
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/3 足合わせの巻♪

紳士靴は比較的難易度は低いです。
今回の方のように「振り」の相違だけやと尚更簡単です。
靴作れる人がこの方法でやったら、100点出せると思います。
わたくしは既存のアッパーを歪めるしか出来ない技量の足らんやつなんで出来る人に伝えて行きたいです(笑)

この靴を買いに行く時に縦の寸法、ワイズを店員さんに伝えたとて、近いモン出してくるしか無いんですよ。
作り替えするんやったら、変なシワが寄らんうちにやった方がエエとは思います。

この方は素直な足、関節が柔らか過ぎるとか問題が比較的少ない人ですし、体重を乗せた時の「心地良い圧迫」の位置を探すだけ。
簡単デェイス(笑)
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/4 底を付けるの巻♪

中底は二重式♪
強化中底の上に同じ形で作ったショルダー革を重ねた状態で足に合わせてあります。
こうやっとくと長年履いて中底ヘタって来た!
またバラバラにせなアカン!
じゃなくてショルダー革だけ作り替えたら安上がりでしょ?

と言う訳で、底縫いはショルダー革を外して縫い付けます♪

もう後は誰でも出来るやつ(笑)
「振り」の修正後の形で新しい底が作られたところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/5 底縫いのスタンバイの巻♪

溝彫りは外過ぎると底縫いを掛けた時にアッパーの形が詰まるんで、しくじるんなら内寄りがマシです。
いや、しくじるなよって(笑)
ちゃんと適切な幅で溝彫りをします♪

「人による」んですけど、今回の詰め物は分厚めの革です。
足の強い人にはオススメ。
「返り」は良いです♪

背景に映り込んでるモン見たら、喫茶ルパンの看板作ってた時やなぁと。
日々があっという間に過ぎていく(笑)
と言ったところで明日に続く♪
ほなー!(゜ロ゜)
2/6



2/7 完成♪


